高野 和明 さんの小説『13階段』を読みました。

第四十七回江戸川乱歩賞受賞作です。
当時選考委員であった宮部みゆきが絶賛。他の選考委員の方も納得の受賞だったそうです。
さて、小説はミステリーものです。
そしてとても完成度の高い、完璧なミステリーだと思います。
こんな完璧なの初めて読んだ。
綿密で伏線もすばらしく、でも良い意味で予想を裏切り、多くの問題を投げかける。
ストーリーとメッセージ性がすばらしい。
刑務所と囚人、裁判と法、犯罪者と被害者、更正と復讐。
難しいテーマを題材にしているのですが、文章は堅すぎず、すらすらと読めます。
この人の文章には不思議な力があって、すらすらと読み進ませる力がある。
先が気になる。
自分の犯人予想があってるのか、すごく気になるし、前科を背負った人達の結末が気になる。
犯人が、動機が、分かりそうで解らない。最後まで判らない。
そして最後はちょっと悲しい気分になる。
ある意味ハッピーエンドである意味においては不幸で暗い。
死刑制度が抱えるさまざまあ問題を浮き彫りにしています。
著者は死刑制度に対して賛成とも反対とも言っていないのだけれど、いろいろと考えさせられるというか、すごく深い。
難しい社会問題だ。
そして心の問題だ。
難しい。
いろいろな葛藤を抱える。被害者家族も加害者家族も。裁く人も裁かれる人も。
本当に難しい。
この小説は重いテーマを扱っているけれどすらすら読める読みやすい小説だし、なによりおもしろいです!
絶対お奨めの一冊です。

